医療業界において、深刻な人手不足を解消することが急務となっています。現場で働くスタッフが心身ともに健やかに働き、患者さんに質の高いケアを提供し続けるには、ゆとりが必要だからです。この人手不足対策で、近年注目されているのが、テクノロジーを活用したICT化の推進です。これまで手書きで行っていた膨大な記録作業や、情報の共有をデジタル化することで、事務的な負担を劇的に減らすことが可能となっています。テクノロジーによって削減された時間は、患者さんとのコミュニケーションや丁寧なケアにあてられ、現場の見逃しやミスを防ぐリスクヘッジにもなります。
また、看護師不足の対策として、現場を離れた潜在看護師を呼び戻す動きも活発化しています。多くの病院で、ブランクからの看護復帰を支える、復職研修を取り入れており、安心して戻ってこられる環境づくりがなされています。結婚や出産・育児など、ライフイベントを機に離職した方の中には、復職を望みながらも、ハードな医療現場に戻ることに強い不安を感じている方が少なくありません。医療業界では、そんな看護師の相談窓口、そしてブランクを埋める丁寧な研修制度、短時間勤務などの柔軟なシフト体制を整えることが求められています。こうした、実務経験者の確かな技術と新しい力が合わさることは、組織全体の安定感を生み出すことにもつながります。
そして、何よりも根本的な解決に繋がるのが、働く環境そのものの待遇改善です。責任の重い仕事に見合う給与体系の見直しはもちろん、休暇を取りやすい風通しの良い組織文化を作ることは、スタッフの定着率を大きく左右します。